おいちゃんと呼ばれています

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Nuxt.js 公式ドキュメント翻訳完了のお知らせと、結城浩さんへの謝辞

Nuxt.js はユニバーサルな Vue.js アプリケーションを構築するためのフレームワークで、その公式ドキュメントの翻訳をはじめたのは 前回お伝えした とおり。

そして翻訳が完了し、昨日、日本語バージョンが公開されたのでアナウンス。

ja.nuxtjs.org

Nuxt.js というレール

先日行われた Vue.js Tokyo v-meetup="#3" でも発表したんだけど、Nuxt.js は「レール」を用意してくれている。

これに乗れば、サーバーサイドレンダリングだけでなく、Vue-Router、Vuex、Vue-Meta など Vue.js 関連ライブラリとの統合を Nuxt.js がまとめて面倒みてくれる。したがって(本来やりたかったはずである)Vue コンポーネントの開発に集中することができる。

「レール」という言葉を使ったのは、かつて Rails にはじめて触れたときの感動を、僕は Nuxt.js で思い出したから。

同じことを言っているのか分からないけれど、昨日こんなツイートも見つけた。

一番大変だったところ

さて、Nuxt.js そのものについては別途また書くことにして、翻訳について。

振り返ってみて、一番大変だったなと思うのは、実は、最初の翻訳を始める前の、プルリクエストを出すところだったんじゃないかと思う。

Nuxt.js が良いものであるという点については、直感的に感じ取っていたのだけれど、まだそんなにがっつり使っているわけではなかった。以前 Vuex の公式ドキュメントを翻訳した ときに、翻訳に必要なのは、英語力よりもその対象に対する理解だということを実感していたので、その時点の自分の力でこの量(78ページある)の翻訳を完了まで持って行けるか自信が乏しかった。

「もっと学んでからにしよう」と思わなくて、本当によかった

そんなときにふと思い出したのが、下記の結城浩さんの記事で。

だいぶ前に読んでいたものを、ああ、そういえば、と思い出して、はてなブックマークから引きずり出して、読んだ。何度も、何度も、読んだ。

それは休みの日の夕方で、部屋から見える外は少し暗くなりかけていて、その場面をいまでも鮮明に思い出せる。そこから一瞬記憶が途切れるんだけど、気付いたら、その日のうちに プルリクエスト を作っていた。

  • いまは Nuxt.js のことをよく理解していないけれど、翻訳しながら学んでいけばいい
  • 時間はかかってもいい(1日1ページを訳し続けていけば、3か月でなんとか終わるだろう)

とか、そのようなことを考えていたような気がする。

謝辞

なぜこの話を書いたかいうと、どうしても結城浩さんにフィードバックを伝えたかったから。

今回の翻訳の途中で、自分でも信じられないくらいブワーッと加速した時期があって。それは「この翻訳が終わったら、ブログに書いて、結城さんに、いま自分に起こっていることを伝えるんだ」と、気持ちが湧き上がってきたタイミングで。

その瞬間が自分の未来にきっとやってくるであろうという確信と、そしてその瞬間に確実に近づいていっているという感触に、とてもテンションが上がって、加速した。

結城さんのあの文章がなかったら、翻訳をはじめなかったかもしれないし、少なくともこんなに予定外に早く完了させることはできなかった。その節は、本当にありがとうございました!